丘のまち美瑛町
北海道の中央、上川郡にあるのが美瑛町で、丘の町として知られています。
町全体が大雪山国立公園に含まれるため、夕張山地や十勝岳連峰などの高峰たちが間近に迫ってくるかのような迫力です。
実際これまで何度も噴火があったようで、その影響で独特の波のようにうねった丘陵地が作られました。
この地に移り住んだ人たちは、この独特の地形を利用して農業を始めます。
それが、平坦な場所には田んぼが広がり、丘には花や野菜などの畑が広がる美瑛独自の風景を生み出したきっかけです。
花の季節には色とりどりの花が咲き、丘を彩ります。
その景色から、丘を通る道はしばしば「パッチワークの道」と呼ばれ、多くの観光客を呼んでいるほどです。
美瑛のこの美しい景色が世に知られるようになったきっかけは、前田真三という一人のカメラマンです。
彼がこの町の美しい景色を何枚もの写真に撮り、それを展示する「拓真館」という施設を作ったために、多くの人が美瑛の丘の素晴らしさに気づくようになりました。
バイクで走る美瑛の魅力
風を感じながら自然や風景を楽しむというバイクでの旅に、美瑛ほどマッチするエリアはありません。
バイクファンにとって絶好のロードが広がっています。
まず町の南東側に広がるのが「パノラマロード」で、その名前の通り壮大なパノラマが広がります。
十勝岳を背景に美瑛の丘が連なる風景は、バイクで走るとひときわ感動的です。
また、北西側には「パッチワークの路」と呼ばれるロードがあります。
多くのCMやタバコのパッケージで使われるほど、こちらもまた美しい風景が広がっています。
特に注目なのが、1972年に日産のCMで使われた「ケンとメリーの木」です。
丘を見上げるとポプラの木がそびえ立っているのが見えますが、その存在感は圧巻です。
1976年に観光たばこのパッケージに使われたことで有名になった「セブンスターの木」もあります。
これは丘の上に立つ大きなかしわの木で、パッチワークの路一帯を一望できます。
そのほか、その姿がまるで家族のように見える「親子の木」、やはりたばこのCMで使われて有名になった「マイルドセブンの丘」など、バイクで巡るのに格好のスポットがあちこちにあります。
ただし、農地の内部は立入禁止ですので、そばに寄って撮影したくてもマナーを守ってください。
美瑛の観光情報
丘ばかりが注目される美瑛ですが、それ以外にも観光資源はあります。
大雪山連峰を一望できる「三愛の丘展望公園」や「北西の丘展望公園」は、バイクで訪れた際には必見です。
また、ガラス張りの見晴台から景色が楽しめる「千代田の丘 見晴台」も人気があります。
そのほか、1950年に始まった白金温泉や水面がブルーに光る幻想的な「青い池」など、機会があればぜひ訪れてみてください。